ベルギーで147億ユーロの国債償還 PIIGS仲間入り? |
来月9月はユーロ諸国にとって最大の正念場を迎えるに違いない。 ECBによるスペイン、イタリア国債の積極購入によって、一時的に落 ち着きを取り戻した様相だが、ここへきて再びギリシャ国債の上昇が 襲ってきている。 長期国債の利回りは7月19日から下落していたのだが、しばらくし てまた上昇し始め、8月25日には18%にまで戻ってしまった。 長期国債だけではない。 同日8月25日には2年物短期国債は45%を超え、5年物中期国債 も22%を超えてしまった。 ギリシャ政府はもはや返済する術もないし、おそらくその気もないの だろうか? 参考までにギリシャは、今後もしばらく毎年6月の年度末決算月 に、約150億ユーロ規模の国債償還を迎えることになっている。 またここへきて、次のPIIGS諸国の仲間入り候補とされるベルギー についても本格的に怪しくなってきた。 去年から噂だけは広がっていたのだが、同国の財政赤字が、すでに GDP比で100%を超えていることから、今後巻き添えを喰らうこと は間違いないようである。 ベルギーの国債償還額、約147億ユーロがいよいよ来月9月にやっ て来るからである。 同時にイタリアの国債償還も同月に約400億ユーロ、更にスペイン も今月8月に続き、10月にも220億ユーロが必要となって来る。 これまで何度か書いた通りだ。 再び参考までに、アイルランドとポルトガルの国債償還については、 来年の夏まではやって来ない。 だからといってこれらの国の経済が上向くことは意味しない。 ポルトガルは主だった産業がもともとないし、アイルランドについて は銀行債務が天文学的に膨らんでいる。 だから経済が悪化していくことはあっても、好転することはない。 国債償還と銀行債務はまた別問題なのだから。 来週は途中から9月に入ることもあって、これまで以上の警戒が必 要になって来るに違いない。 株価は暴落し、為替は一段の円高を迎えることになる。 すでに対ドルでは戦後最高値に付いているが、対ユーロに至っては 約1年ぶりの107円台に突入するだろう。 来月は世界中の悪い要素がいっぺんに訪れるからである。 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者 |
by search365
| 2011-08-28 03:13
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